中ノ甲林道 其の一 西中国山地

中ノ甲林道は樽床ダム~ 恐羅漢山西北の台所原を結ぶ全長約9㌔、
樽床ダム建設で水没した樽床集落の山林共有組織「報徳社」が開発した道である。
【参考】 西中国山地:桑原良敏著 より抜粋
樽床→中之甲の道は、1765年頃、中之甲に(たたら製鉄の)炉が置かれていた頃よりあった。
昭和8年には木馬道ができて広げられ、昭和14年に樽床→十文字峠に林道が完成した。

樽床ダムの

湖畔道より中ノ甲林道(左手)に進入。

ここでちょっとトラルブ発生(一回目)。
メーターがハンドルからもげてしもうたよ。
仕方なくトゥストラップで縛りつける。
近頃は走行記録なんて無関心で滅多に操作ボタンを押すこともないが、
今回は、
いづれ出版しようと企んでいる「広島ケンの林道」という本の執筆のために
つぶさに区間距離を記録しようと思ってたのに。

中ノ甲林道は最初のおよそ100㍍だけアスファ舗装してあるが
あとは全線未舗装。
とはいうものの、最近は造林作業車の通行量が増えたため
管理が行き届いていてチャリでも走りやすい。

しばらく走るとトラルブ発生(二回目)。
なんだか足の裏がモゾモゾするので見てみたら
サンダルのアレがもげてしもうとったよ。

以前は岩石がゴロゴロしていて
走りにくかったのに、

今は路面がよく押さえられていてスイスイ登れ、
林道第一番目のピーク、十文字峠まで楽勝だった。
図、
左手へ曲がればイキイシ谷源流部へ。
その谷沿いを下れば奥三段峡入峡口へ行ける。
右手の看板の所は聖山登山口。登れば観測所の廃墟がある。

十文字峠より第二番目のピーク、笹小屋までは
ほぼ平坦ぎみの下りが続く。

中ノ甲林道名物 「東洋工業社製のボンゴ・コーチ」

かれこれ30年以上放置してあるらしい。


もくもくと進みます。
驚くことに真夏だというのに蝉一匹鳴いていない。
聞こえるのは頭上を飛び回る岩国米軍戦闘機の轟音のみ。
とても ウザい です、アメリカさん!

第二ピーク・笹小屋手前の崖にて。
以前は見晴らしのよいポイントでしたが
草木の成長にて砥石郷山が見えなくなってしまっている。

笹小屋を過ぎた辺りから下り勾配がきつくなる。
生憎、笹小屋付近は撮り忘れたので画像はないが、
営林関係者によって「火の用心なんとかかんとか」と書かれた
巨大な幕が張られているのでソコとわかる。
林道を遮るロープが張られいるので、たぶん造林工事関係者以外の
車両は進入禁止みたいだ。
藩政時代に通行者のための休憩小屋があり笹小屋と呼ばれていたらしい。
それがそのまま地名となっている模様。

大きくカーブを描く辺りで、

赤川谷(アカゴウダニ)と接遇す

赤川谷に架かる出合橋。
このすぐ下流で恐羅漢山から流れてくる田代川と合流するので
この辺り一帯は出合原と呼ばれている。

赤川谷におりて、

出合堰堤へ行ってみる。

出合堰堤のプール

出合堰堤

先ほど、サンダルがちぎれてしまったので
足元不備につき堰堤下の見物は断念。

昔撮ったきねづかな堰堤全景。

堰堤すぐ下流のお岩の滝落ち込み部。

堰堤上より。
私的には広島県で最も神秘で美しいダムと思います。
中ノ甲林道 其の二 へつづく。
No title
ライダーさん
いつも午後からゴーゴーうるさいですよね。
もっとも昔はもっとひどくて
急降下や地上スレスレ飛行で爆音を
撒き散らしてましたよね。あれに比べれば
今はおとなしいもんです。
まあ今回もですが
「落ちろ、落ちろ、頼むから、一回でいいから落ちろ」
と念じてました。
出て来そうな風景でキレイですね。
私は平和団体の者ではないのですが
米軍の迷惑な行動などには怒りを感じます。